時の流れを感じさせる風格、日本の美が息づく丙申堂。
長く見通すことのできる「とおり」。
長押(なげし)や天井の竿縁(さおぶち)は八間
(14.5m)の一本物の杉材を使用しています。
杉の皮を重ね、その上に石を配置することで葺かれた屋根。この手法は、明治時代にはこの地域で広く見られたものでしたが、現在ではこの規模の屋根は酒田市の「旧鐙屋」とこの建物に限られており、非常に貴重なものとなっています。約4万個もの石が巧みに配置されたこの屋根は、歴史的価値と技術の粋を物語っています。
長く見通すことのできる「とおり」。
長押(なげし)や天井の竿縁(さおぶち)は八間
(14.5m)の一本物の杉材を使用しています。
約60畳の台所。今で言えば社員食堂のようなところです。床は松、大黒柱はケヤキ、梁は杉材が使われています。
梁は三角形を複雑に組んだトラス工法が使われており、地震に強い造りになっております。丙申堂が建築される2年前(明治27年)に酒田大地震があり、当時の大工さんが耐震構造を考えてこのように造った大変珍しい建築です。
台所の階段だんすを上った二階は大工部屋。
「丙申堂」を建てたのは、新潟県村上市(旧山北町)の大工さんでした。
明治時代は交通が不便でしたので営繕のために2~3人の大工さんがこの部屋に寝泊まりしていました。
多くの部屋と廊下が繋がる間取りですが、どこにいても風通し良く、庭の光が差し込み、季節を感じられます。
長く見通すことのできる「とおり」。
長押(なげし)や天井の竿縁(さおぶち)は八間(14.5m)の一本物の杉材を使用しています。